in the morning rain

ロンドンに留学している大学生のブログでした

イギリスのフェス、The Great Escapeに行ってきた(Part2)。

さぁポールウェラーのチケットをゲットするために早く寝た僕は、朝8時に起きチケット引き換え替え所に向かう。着くともうすでに行列が。シークレットライブであるため会場もチケット数も情報がでておらず、みんなドキドキしてる感が伝わってくる。

で、結局チケットは余裕でゲットできました!(文章盛り上げるの下手か) まぁチケットを手にした時はニヤけが止まりませんでしたが。

ポールウェラーのライブは昼の2時からだそう、これに従い今日のプランを軽く考えます。そして早起きしているせいで一発目のライブまでけっこう時間があったので、ブライトンの博物館に入ることに。

この博物館の展示がすごく良くて、これについても書きたいけどまたの機会とします。とりあえずいまはThe Great Escapeについて書き終えたい。

では2日目に観たアクトの紹介いきます!

 

 

Taffy(Japan)

一発目はこの人たち!日本のバンドなのだけど、NMEで取り上げられたり、The CharlatansのTimのお気に入りであったりと海外からの評価が高いバンド。実は僕は昨年10月のロンドンの単独公演も観に行ってるのでその時ぶり。今回、ライブ前にギタリストのasanoさんにお会いして、その去年の公演の時に少しお話しさせてもらっていたのだが、僕のことを覚えてもらっていたので嬉しかった。ライブはというと、そこらのUKの若手バンド達よりもよっぽど良いブリットポップやシューゲイザーを鳴らしていたし、かつそこにメロディーなどにJ-Pop的な要素も感じられる部分もあり、なかなかオリジナリティある音楽で、イギリス人のオーディエンスも大いに盛り上がっていた。前回観た時よりもかっこよくなっていたな。このあとイギリスを回ってアメリカのツアーに行かれるそう。ビッグになっていってほしいバンド。


Taffy - So Long - YouTube

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ちなみに今回のフェスには日本から他にパスピエ、moumoon、Yosi Horikawaという3アーティストも出演していた。パスピエとmoumoonはちょうどこのGreat Escapeの直前にロンドンでウォームアップギグをやっていたのでそっちで観させてもらった。僕自身もバンドで出演したことがあるような小さいハコだったし、チケット5ポンドだし、いまの彼らの日本での人気を考えたらありえないですよね、去年パスピエを確かサマソニのマウンテンで観たもんな。CDの音源はそんなに僕の好みではなかったけど、パスピエのライブはすごく上手かったし良かった。それにこっちに来てからイギリスやアメリカのバンドのライブばかり観ているから、あぁいう音楽はすごく新鮮だった。パスピエみたいな音楽は海外の人からしたらどう聴こえるんだろうな。みんなけっこう踊っていたけど。

Yoshi Horikawaさんのライブも別の機会で観たことあるけど凄かったのでチェックです、僕はこういったトラックメイカー(?)みたいな音楽は普段親しみがないのだけどそれでも生で聴いてすごく興奮したので。

 

 

Paul Weller (Modfather)

開場の30分前くらいに行ったので最前列(端のほう)で観ることができた。ライブに来られただけでも最高なのにこんな近くで観られるとは!もうね、本当に本当にかっこ良かった。このフェスってショーケース的なフェスだし、このポールウェラーのライブも例に漏れず内容はそういうもので、45分のセットのうちそのほとんどが今月出る新譜からのものだった。だから、懐メロ大会でもなんでもないんですね。それがそれがもう最初の曲のギターのリフが鳴った瞬間からもう感動ですよ。かっこよすぎる。僕自体ポールウェラーは実はちゃんと聴いてこなくて、ちゃんと好きになったのもこのイギリス留学に来てからなので、その感動というのは'目の前にレジェンドがいる'っていう事実に対する感動ではなかったと思っていて、単純に音楽が素晴らしくて音楽に感動させられたということにつきるんだよあれは。知らない曲ばっかりだったからね! このフェスでもここまで色んなアーティストを観てきたけどもう断トツに良かった。あんなにベテランなのに一番ステージパフォーミングも熱かったし、妥協がなかった。なんというかポールウェラーの音楽に向き合う姿勢の真摯さをめちゃくちゃに感じたライブであった。音楽からプレイヤーの人間性までを感じるライブというのはそうない。あとあれだ、ギターの音が抜群に良かった。あんなテレキャスターの音は聴いたことがないってくらいのものだったなー。(下の動画からでも伝わってくるのでチェック!) バックメンバーも超上手かったしね。ドラムもパーカスと二人でリズム隊が最高によかったなー。もう自分の中で絶賛の嵐で吹いていてキリがないのでここでやめにします。売れてるから良いんじゃなくて良いものだから売れているという忘れがちな真理を強烈に痛感した日でありました。


paul weller live - t in the park 2014 (part one ...

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さぁここからは1日目の教訓を生かし、一つの会場に入ったら移動しない方針に。一度会場を出てしまうと、また進むかもわからない行列に並ぶ羽目になるからね。というわけで目当てのSwim Deepが出る会場で、そこに居座り4バンドを観ることに。

 

 

 

Bad Breeding(UK)

うーんちょっとこれはよくわからなかった。目が気持ちよくなってるボーカルが暴れていたので、攻撃されそうになったときのために身構えていた。全部同じ感じに聴こえてしまったな... ギターはかっこよかった。


BAD BREEDING - CHAINS - YouTube

 

 

Girl Band(Ireland)

ノイズバンド。音程もメロディもなかった。ベースはずっと瓶でスライドで弾いてるし、ギターはずっとエフェクター芸だし。こういうのがノイズかーという感じ。ちょっと僕にはついていけなかった。Bad BreedingにしてもGirl Bandにしても大きい会場でいい時間帯で演奏しているバンドなので、ある程度メディアから(このステージはスポンサーがNME)評価を得ているバンドなのだろう。そんな二つのバンドの良さが全く理解できないとなると、ちょっと自分の感覚が不安になったりもしたのだが、どうなんだろう...。

GIRL BAND - De Bom Bom - YouTube

 

 

Slaves(UK)

これはいまけっこう熱いバンド。この頃よく名前を聞くようになった。最近このドラム+ギター(ベース)っていう二人組多いよね。なんでだろう。去年もこのフェスにRoyal Blood出てたみたいだけど。このSlavesもRoyal Bloodレベルになりそうだな、という感じがした。観客からの人気がとにかくすごかった。曲の冒頭のリフが鳴るたびにキャーキャー言ってたもんな。二人だけど音の薄さは少しも感じなく、むしろすごくパワフルだったな。声のせいかな、歌はすごく上手かった。リフは使い古されたものしかないし、音楽的に新しさがないのに新鮮だったのは、どこかコミカルなメロディー(とキャラ)のせい?しかしなぜここまで人気?という気もしてしまうが。いや確かにキャッチーだしかっこよかったけど。これから売れていきそうなバンド。

Slaves - Cheer Up London - YouTube

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Swim Deep(UK)

これはもう日本でも有名なバンドですね。去年もロンドンでリバーティンズの前座をやっていたな。でもなぜかSlavesが人気すぎてSwim Deepでオーディエンスが激減という謎の現象が。僕は最前列で観ていたのだが、フロントマンが演奏中に降りてきて彼の缶ビールをなぜか僕にくれたので、それを飲みながら観た。未開封のビールだったのでSwim Deepのボーカルと接吻したことにならなかったのは残念。内容としては少々実験的すぎる曲についていけなかったり演奏が若干イマイチなところがあったりはしたものの、To My BrotherとHoneyは最高に良かった。名曲でした。ビールも美味かった!


Swim Deep - Honey - YouTube

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Mew(Denmark)

これももうすでにビッグなバンドですよね。絶対満員で観れないだろうなと思っていたのですが、Swim Deepのときの観客の減りを考えたら、これはフェス最終日だからみんな終電を気にして帰っているに違いない、と踏みMewの会場へ行くことに。実際会場には余裕で入ることができ、さらになかでTaffyのドラムのkenさんにお会いする。いろいろバンドのお話など聞かせてもらいながら、ライブ開始までの時間を楽しく過ごした。

Mewのライブ、素晴らしかった。メロディーもアレンジも本当に綺麗で、なんと言うのだろう、北欧感?オーロラ感?宇宙感?が感じられるライブだった(MVのせいもあるけど)。バンドの演奏により世界観というかMewワールドに包まれる感覚で、ライブでそういう感覚になることはほとんどないのですごいことだと思う。演奏は本当にしっかりしていて完璧、おまけにライブハウスの音響も最高。フェスを締めくくる最後のアクトとしてすごくいいものが観れたな、という感じ。


Mew - Satellites (Official Video) - YouTube

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フェスの動き方を覚えた二日目は一日目に比べ断然効率よくフェスを楽しめたし、また運も味方してポールウェラーの信じられないくらい素晴らしい演奏も観ることができた。最高の満足と共に宿に戻ることができました、もうルンルンです。

 

 

 

簡単ではあったが今回のThe Great Escapeで僕が観たアーティストについて紹介してみた。なんせ総アーティスト数が450を超えているそうだから、きっとたくさん他にも良いいアーティストたちを見逃しているだろうとは思うが、これを読んでくださった方の音楽ディグりのちょっとでも参考になれば幸いである。

フェスとしては、このような新しい才能のショーケース的なフェスということで、オーディエンスもメディアや音楽業界系、またミュージシャン自身(なんせ参加してるバンド数が多いため、彼らもまた観客としてそこらにウヨウヨいる)が多く、フェス自体の雰囲気が音楽に対してしっかり向き合っている気がしてすごくよかった。もちろんアーティストたちの演奏も本気だったしな。

また、イギリスのバンドだけでなく、アメリカはもちろん、ヨーロッパ各国や日本、南アフリカなんかからもバンドが参加していてそういうオープンな姿勢もすごくいいですよね。

そしてブライトンという町、ここは本当に最高。音楽に溢れているし、そうでなくても最高。海は最高。もうここに住みたいです。ブライトンについてはまたの機会にアップできたらな、と思います。

 

 このフェスは今年で10回目らしいのだけど、このような音楽ラヴァーたちのフェスとしてちゃんとコンセプトを持って続けていることが、ポールウェラーがシークレットでフリーギグをやったりその他のビッグアーティストたちがサプライズで出演することにつながっているんだろうな。

まぁちょっと今日はブライトンからロンドンに帰ったカラダで夕方から深夜までひたすらキーボードを打っていたのでここで休ませていただきます。これを書いてるうちに新たな発見があったり、色々整理されたことがあったので書いてよかったと思う。またこのThe Great Escapeというフェスに関しても書き忘れたことがあったら後日追記するかもしれません。では。